SewiGの日記
2005-09-10 [土] [長年日記]
■ [Book] 11文字の殺人 - 東野圭吾 著
「あたし」の恋人である川津雅之が殺された。彼は「狙われている」と言っていた。なぜ狙われる必要があるのか。そして彼の遺品を狙う者。あたしと担当編集者の萩尾冬子は1年前に起きた、ある事件を追うことにする。それで真実が見えてくると思ったからだ。しかし、次々に起こる想定外の出来事、寡黙な関係者によってなかなか真実は見えてこない。そこで、あたしは思い切ってツアーに参加する。
犯人が分かっても、トリックが分かっても、それで終わらないのが東野作品です。今作ほど人間関係が汚い作品は面白いと思います。そして、各登場人物が取った行動には彼らなりの“理由”があったのです。しかし、ある人物の、事件に関するある発見が、関係者ばかりか、「あたし」まで立ち直れなくなるような衝撃を受ける結末になるのです。