SewiGの日記
2006-10-21 [土] [長年日記]
■ [Opinion] 既存の概念をうちやぶれ
- オフィスを“静か”にする「サウンドマスキング」 (ITmedia)
本当に静かにするのではなく、会話の内容を聞き取れなくする工夫。静かにしたいのなら、逆位相の音でも出すだろうから、これは単に人間のマスキングを利用したもの。
ここで、先日あった話を思い出しました。どうすれば、オフィスや銀行などの窓口の会話内容を聞き取れなくできるのだろうか、という議論の内容です。
- 物理的に音を遮断する壁を作る
- 会話の内容と無関係な音を流す
- 逆位相で打ち消してみる
ここで、2番目の意見の「この無関係な音はどのように生成されるのか?」が問題となり、議論中にも質問が出ました。
回答者「会話をマイクで録音し、それを元にした妨害音を出します」 質問者「その出力は確定的なものなのですか?」 回答者「その通りです」 質問者「では、その妨害音を録音して、複数回の試行で妨害音による会話と通常の会話の内容が対応付けられて、識別されされることはないのか?」
もちろん、ランダムに変調方式を変えるといった解決策もあったことでしょう。しかし…
質問者「オフィスや窓口に録音機材を持っていく人は現実的にはいない」
これが情報の人から出てくる言葉とは思えませんでした。なぜ、そう考えたのか。そういう特異な環境は想定しないで良いのでしょうか。それはまるで、HTMLのフォームに悪意のあるスクリプトを埋め込んで送信することは普通の人ではしない、と言っているようなものです。割合の問題ではないのです。実際に犯罪は普通の人が考えもしないことをされるから大惨事になるのです。少しでも脆弱な部分があれば判明した時点で対応すべきなのです。これから情報を目指す人には、常識にとらわれないで人とは違うモノの見方をしてもらいたいです。